「ラブライブ!」は10年のプロジェクト始動以降、着々とファンを増やし、今年はその人気ぶりがニュースに取り上げられる機会が急増した。6月13日に公開された劇場版アニメ「ラブライブ! The School Idol Movie」(京極尚彦監督)が、公開から150日で観客動員数が200万人、累計興行収入が28億円を突破するなど深夜アニメの劇場版としては異例のヒットを記録した。
「μ’s」が歌う劇場版の挿入歌「僕たちはひとつの光/Future style」(7月15日発売)が、発売初週で約9万6000枚を売り上げ、オリコン週間シングルランキングに初登場で2位にランクインするなどヒットを記録。さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)など“大箱”でのライブのチケットが争奪戦になるなどライブの人気も抜群だ。さらに、今年流行した言葉を決める「2015 ユーキャン新語・流行語大賞」の候補に同作のファンを意味する“ラブライバー”がノミネートされたことも話題になっている。
◇女性人気も NHK番組に何度も登場
美少女が主人公のアニメは男性ファンばかり……というイメージがあるかもしれないが、「ラブライブ!」は女性ファンが多いのも特徴だ。“ラブライバー”を公言する女優やタレントも現れるなどアニメファン以外の支持も集めている。
売り上げも人気も抜群ということもあり、「μ’s」は今年、NHKの番組に何度も登場した。教育バラエティー番組「Rの法則」、音楽番組「MUSIC JAPAN」に出演したほか、20日にBSプレミアムで特番「ラブライブ! μ’sスペシャルライブ」が放送。「ラブライブ!」のテレビアニメ第1期が、Eテレで16年1月2日から放送されることも話題だ。NHKの柴崎チーフプロデューサーが起用理由を「すごい勢い、売り上げ、話題性をひしひしと感じました」と話すように、同局が注目してきたことがうかがえる。
昨年の紅白は歌手で声優の水樹奈々さんが6度目の出場を果たしたほか、「妖怪ウォッチ」の企画コーナーが話題になり、2013年はテレビアニメ「進撃の巨人」のオープニング曲「紅蓮の弓矢」を手がけた音楽ユニット「Linked Horizon」が出演するなどここ数年は、アニソンが存在感を示している。実績が評価され、紅白初出場を決めた「μ’s」も、大みそかにお茶の間にも旋風を巻き起こすかが注目される。
「第66回NHK紅白歌合戦」のテーマは「ザッツ、日本! ザッツ、紅白!」で、白組司会を「V6」の井ノ原快彦さん、紅組司会を女優の綾瀬はるかさん、総合司会を黒柳徹子さんとNHKの有働由美子アナウンサーが務める。昨年に引き続き、歴代最長タイの午後7時15分~同11時45分(途中、5分間ニュースで中断)で放送される。