魔预者督尼 发表于 2018-2-23 19:53

Yeaha123 发表于 2018-2-23 20:01

本帖最后由 Yeaha123 于 2018-2-23 20:12 编辑

期待在地下城邂逅是否搞错了什么描写的挺好的

魔预者督尼 发表于 2018-2-23 20:13

FRANKLEGO 发表于 2018-2-23 20:18

全金属狂潮啊朋友,看着很爽的

-- 来自 能看大图的 Stage1官方 iOS客户端

死神狙击手 发表于 2018-2-23 20:40

莫大先生向刘正风走近两步,森然道:“该杀!”这“杀”字刚出口,寒光陡闪,手中已多了一柄又薄又窄的长剑,猛地反刺,直指费彬胸口。这一下出招快极,抑且如梦如幻,正是“百变千幻衡山云雾十三式”中的绝招。
  费彬在刘府曾着了刘正风这门武功的道儿,此刻再度中计,大骇之下,急向后退,嗤的一声,胸口已给利剑割了一道长长的口子,衣衫尽裂,胸口肌肉也给割伤了,受伤虽然不重,却已惊怒交集,锐气大失。
  费彬立即还剑相刺,但莫大先生一剑既占先机,后着绵绵而至,一柄薄剑犹如灵蛇,颤动不绝,在费彬的剑光中穿来插去,只逼得费彬连连倒退,半句喝骂也叫不出口。
  曲洋、刘正风、令狐冲三人眼见莫大先生剑招变幻,犹如鬼魅,无小心惊神眩。刘正风和他同门学艺,做了数十年师兄弟,却也万万料不到师兄的剑术竟一精至斯。
  一点点鲜血从两柄长剑间溅了出来,费彬腾挪闪跃,竭力招架,始终脱不出莫大先生的剑光笼罩,鲜血渐渐在二人身周溅成了一个红圈。猛听得费彬长声惨呼,高跃而起。莫大先生退后两步,将长剑插入胡琴,转身便走,一曲“潇湘夜雨”在松树后响起,渐渐远去

战死牌桌君莫咲 发表于 2018-2-23 20:49

其实你要的东西有点年代的武打小说里面都有,因为那时候把文字视觉化不像现在这么方便。比如古金这些娱乐文学的金字塔作家。如果你觉得武侠过时了提不起兴趣,可以找找一些当年口碑不错的武打老网文。我说的是当年的口碑,不是以前被黑成狗现在洗白的某些,谁谁谁,太多了。

魔预者督尼 发表于 2018-2-23 20:56

kg21xhunter 发表于 2018-2-23 21:09

魔预者督尼 发表于 2018-2-23 21:40

新闻工作者 发表于 2018-2-23 21:42

水浒

ASDJKL 发表于 2018-2-23 21:46

魔预者督尼 发表于 2018-2-23 21:50

发财就手 发表于 2018-2-23 21:54

Gottfried 发表于 2018-2-23 21:55

一见大吉 发表于 2018-2-23 22:33

魔预者督尼 发表于 2018-2-23 21:40
感觉这种描写和日式战斗完全不是一种东西,不知道是不是由于翻译的问题感觉日式战斗要不是回合制一招秒, ...

“段落构成小说的节奏”
日式web轻小说和种花网文越来越重视手机阅读。

正十七 发表于 2018-2-23 22:33

看错了,编辑掉

wuaistage1 发表于 2018-2-23 22:46

本帖最后由 wuaistage1 于 2018-2-24 16:06 编辑

《神秘之旅》《食物链顶端的男人》,过招拆招细致程度没龙蛇那么高,重点突出个硬派和气势,招式简单但很容易在脑海中形成强烈鲜明的动作画面,像是看港漫或JOJO的打斗一样。

不非得限定小说的话,不如来看金光布袋戏。。。

死神狙击手 发表于 2018-2-23 22:59

魔预者督尼 发表于 2018-2-23 20:56
感觉《一世之尊》的前期有些桥段很有这个味道啊。

1,金庸被无数人模仿,

2,金庸的笔力非常人所能及

sunzhenfeinan 发表于 2018-2-23 23:07

9s里有一段男主穿过一个被抛出的房子的动作描写我觉得很赞

kos_mos 发表于 2018-2-23 23:13

本帖最后由 kos_mos 于 2018-2-23 23:55 编辑

Ninja Slayer的Karate解像度太强了,只看文字眼前就能清晰描绘出激烈的战斗场面,顶点的是第二部的Shadow-con和第三部的Roma Non Fuit Una Die。

「イヤーッ!」低空ジャンプパンチでニンジャスレイヤーが先手を切る!「イヤーッ!」サラマンダーは身を沈め、手の甲でニンジャスレイヤーの腕先を易々と反らす。「イヤーッ!」次の瞬間、サラマンダーの掌がニンジャスレイヤーの腹部を直撃!「グワーッ!?」ナムサン!これはダーカイ掌打! 9
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 12:43:38
回転しながら吹き飛んだニンジャスレイヤーはドヒョーに叩きつけられる!「ダメージを逃したか。流石だ」咄嗟の受け身で立ち上がったニンジャスレイヤーにサラマンダーが迫る。その両腕は後ろへ引き絞られ、中腰姿勢に!「イヤーッ!」突き出される両腕!ナムサン!これはダブル・ポン・パンチ! 10
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 12:46:36
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは両腕をクロスし、ブレーサーで受ける!あまりに重いその打撃にガードが弾かれる!おお、なんたるワザマエか?これは実際、過去に彼が戦闘したデスナイトのカラテそのもの……! 11
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 12:50:25
「イヤーッ!」ジゴクめいた回し蹴りがニンジャスレイヤーの首を刈りにゆく!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは危うく側転回避!「イヤーッ!」回転の勢いを利用しサラマンダーは続けて飛び蹴り攻撃!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは上体を反らし回避!そこへ襲いかかる二段目の空中蹴り! 12
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 12:54:16
ナムサン!これはアルマーダ・マテーロ!「ヌウーッ!」ニンジャスレイヤーは肩でこれを受けるが、ダメージが通った事は否めない!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは左腕でショートフック!サラマンダーはガード!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは右腕で肘打ち!サラマンダーはガード! 13
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 13:01:31
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは左膝を繰り出す!「ヌウーン!」サラマンダーはガード!脚を戻そうとしたニンジャスレイヤーは目を見開く。脚が戻らぬ。磁石めいてサラマンダーのガードから離せぬのだ!ナムサン!これは過去に戦ったインターラプターのカラテ、絶対防御カラダチでは!? 14
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 13:07:51
「これは」ニンジャスレイヤーは驚愕した。サラマンダーが哄笑する!「ハハハハハ!イヤーッ!」「グワーッ!」肩口にチョップを受け、ニンジャスレイヤーがうつ伏せにドヒョーへ叩きつけられた。「イヤーッ!」ストンピングを転がって躱し、ニンジャスレイヤーが立ち上がった。「このカラテ!」 15
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 13:34:18
「どうしたニンジャスレイヤー=サン。……俺のカラダチか?」「そのカラテ!」「ソウカイヤのインターラプターを知っておるのか」サラマンダーは尊大に言った。「懐かしい話よ。奴とのイクサは水入りとなった……俺は対戦者のワザマエをニューロンで記憶する。それらは俺のカラテの礎となるのだ」16
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 13:44:29
ナムアミダブツ!恐るべき事に、サラマンダーの言葉に嘘はない。ゲニン憑依者に過ぎない彼は、この非凡極まりないニンジャ学習能力と己のカラテの力のみを頼りに、ザイバツ・シャドーギルドのグランドマスター位階にまで上り詰めたのである……! 17
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 13:53:13
「さあ来い」サラマンダーはジュー・ジツを構える。「俺の礎となるべし。お前はワザマエを出し惜しみして抵抗しても良し。全力で向かって来ても良し。ただし、忠告しておくが、全力で向かって来ねば死ぬ事になろう。チャドーを見せよ」「……!」 18
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 14:10:37
ニンジャスレイヤーはジュー・ジツを構え、ゆっくりと斜めに足を運ぶ。サラマンダーもそれに応じ、二者はドヒョー・リングを、円を描くように動きだした。「アバッ……サラマンダー=サン」ドヒョーの下、
スタッフに介抱される満身創痍のミラーシェードが涙声で呟いた。「神々しきまでのカラテ」19
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 14:16:36
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが仕掛ける!右脚を稲妻めいて繰り出す下段、中段、上段の連続攻撃!構えを注意深く見極めればカラダチに対応する事が可能だ。だがその事に気を取られてばかりいれば、肝心のカラテに乱れが生じてしまう。一度見せておくだけで大きなプレッシャーとなるのだ! 20
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 14:20:54
「イヤーッ!」蹴りをガードしたサラマンダーがニンジャスレイヤーに
正拳突きを繰り出す。ニンジャスレイヤーは稲妻めいたニンジャ反射神経で身を沈めて回避、そこから宙返りするように蹴った!カラテ奥義サマーソルトキック!「イヤーッ!」 「グワーッ!」21
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 14:26:36
決まった!この機を逃さぬ!ニンジャスレイヤーは空中のサラマンダーの真下から、さらに蹴る!「イヤーッ!」「グワーッ!」高く弾かれるサラマンダー!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは垂直に跳び上がり、彼を羽交い締めに!そして、おお、「イヤーッ!」回転しながら両者は頭から垂直落下! 22
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 14:31:06
「グワーッ!」ナムサン!これは強力無比なアクロバットカラテ投げ技、アラバマ落とし!だが何たる事か!頭をドヒョーに叩きつけられる寸前、サラマンダーは首をひねって致命傷を回避していた!ニンジャスレイヤーが飛び離れると、サラマンダーは倒立したまま言い放つ「俺を殺すには足りぬ!」 23
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 14:35:49
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは追撃にかかる!「イヤーッ!」サラマンダーは三点倒立したまま両脚を開き、プロペラめいて回転!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは跳躍して回避、真上から踵落としで襲いかかる!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!?」 24
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 14:39:25
踵落としをすり抜けるようにして、スプリング反発ドロップキックがニンジャスレイヤーを捉えた!タツジン!プロペラ回転蹴りから瞬時にカラテを切り替え、回転中心を狙ったセオリー攻撃に対応したのだ!空中へ弾かれたニンジャスレイヤーを追って、サラマンダーが跳躍する!「イヤーッ!」 25
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 14:47:05
サラマンダーはニンジャスレイヤーを羽交い締めにすると、キリモミ回転しながら地面に垂直落下した!「グワーッ!」ゴウランガ!アラバマ落としにアラバマ落としを返す!なんたる恐るべきインガオホーカラテか!サラマンダーが飛び離れると、ニンジャスレイヤーはそのままうつ伏せに倒れダウン! 26
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 15:07:43
「バカめーッ!」バンシーが思わず興奮して快哉した。「オヤブンじきじきのお相手を有難く思いながら死ね!有難いカラテで死ねニンジャスレイヤー=サン!有難く死ねーッ!」奥のタタミに正座したユカノは、夢見るようなぼんやりした目線でドヒョーのイクサを眺めやる。「……フジキド……」 27
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 15:57:00
「準備運動は済ませたかニンジャスレイヤー=サン」サラマンダーは腕組みして言った。「俺はお前と遊ぶ為にわざわざこんな場を用意したのではないぞ」「……!」ニンジャスレイヤーは起き上がろうと四つん這いになり、堪えた。またうつ伏せに倒れた。重篤なダメージだ!「……!」 28
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 16:08:43
額から地面に垂れた汗の粒が空中で静止した。異常緊張による相対時間の鈍化効果である。やがてニンジャスレイヤーの視界が暗転し、彼のニューロンにソーマト・リコール現象が発生した。「ニンジャ……」「ドーモ、ダークドメインです……」「どこだシルバーキー=サン……」「ガンドーは死んだ」 29

サラマンダーが雄大にジュー・ジツを構え、待ち構えた。その目には一分の油断も無い!ニンジャスレイヤーは突き進んだ。両腕が赤黒い炎に包まれる。「ニンジャ!殺すべし!」「ハッハハハハハ!来い!ニンジャスレイヤー=サン!そうだ!俺の礎となれ!」 38
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 16:53:51
「イヤーッ!」炎に包まれたチョップがサラマンダーを打つ!「イヤーッ!」サラマンダーはこれを左腕でガード、みぞおちに右拳を叩き込む!「イヤーッ!」だが、いない!ニンジャスレイヤーはサラマンダーのガード腕を支点にクルリと回転し、サラマンダーの左側面を取った!「イヤーッ!」 39
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 16:57:22
ニンジャスレイヤーのキドニーブロウがサラマンダーの斜め後ろから襲いかかる!「イヤーッ!」サラマンダーは咄嗟に前転しこれを回避!間合いを取る!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが跳んだ!空中で激しく横回転しながら蹴りを連続で繰り出す!これは!奥義タツマキケン! 40
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 17:01:04
「もっとだ!」サラマンダーはその目に**をにじませ、叫んだ。「チャドーを見せよ!」目にも留まらぬ腕さばきで、暗黒カラテ・タツマキケンをガードしてゆく!「イイイイイイイヤァァァァァァァーッ!」ニンジャスレイヤーは蹴る!蹴る!蹴る!蹴る!蹴る!蹴る!41
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 17:12:05
「ハッハハハハ!」サラマンダーはこのジゴクめいた攻撃を全て受け切った!ナムアミダブツ!なんたるカラテ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは回転しながら着地、勢いを乗せて殴りかかる!「イヤーッ!」「グワーッ!」超自然の炎に包まれた拳がサラマンダーのメンポに叩き込まれる! 42
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 17:21:59
「イヤーッ!」「グワーッ!」逆の手で反対側からさらに一撃!サラマンダーがよろめく!その勢いを乗せニンジャスレイヤーは回転!「ヌウーン!」サラマンダーはカラダチの防御姿勢を取る。だがニンジャスレイヤーは攻撃を繰り出さず、その場で回転した!一回転!二回転!三回転! 43
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 17:38:16
四回転!五回転!六回転!「これは」サラマンダーは唸った。七回転!八回転!九回転!その場でニンジャスレイヤーは回り続ける。サラマンダーはカラダチを維持し続ける。ニンジャスレイヤーは炎の軌跡を纏い、まるで暗黒の火柱めいて、サラマンダーのワン・インチ距離でカラテ圧力を増してゆく! 44
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 17:47:37
サラマンダーのニューロンが加速する。これは強烈な局面!絶対防御のカラダチは打撃を無効化し、反発力をカラテ震動させて、攻撃に使われた手脚を磁石のように吸いつける。だが、どこまで?どこまでその絶対防御の「絶対」は及ぶのか?ニンジャスレイヤーの攻撃はこの回転でどこまで強化される? 45
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 17:53:51
十回転!十一回転!十二回転!……阻止だ。この回転を阻止しなければ、いずれカラダチをも破る致命的カラテが飛んでくる事は確実。まるでそれは至近でイアイ・カタナを構えた二人の剣士が、抜き打ちのタイミングを読み合うがごとし!サラマンダーの目が喜悦に細まった。この極限!なんたる喜びか!46
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2012-01-11 18:15:01
十三回転!十四回転!十五!サラマンダーはカラダチを解き、瞬時に打撃を繰り出す!ワン・インチ・パンチ!「「イヤーッ!」」 47

破裂音めいた奇妙な音が轟いた。ニンジャスレイヤーは空中にいた。彼は両手を横へ伸ばし、十字架めいた姿勢で一回転すると、ドヒョー角へ体操選手めいて着地した。その対角では、四重の打撃を一瞬のうちに叩き込まれたサラマンダーが、痙攣しながら崩れ落ちていた。 48

KABOOOM!アズールの斜め前方の兵舎が爆発した。アズールは陰へ身をひるがえし、状況を判断しようとする。断続的な銃撃音、叫び、悲鳴が聞こえてくる。ガンドーとの合流は失敗した。彼は現れなかった。どうする。アズールは頷き、再び透明の獣に飛び乗った。 17
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-09 23:54:55
戦闘はほんの数ブロック東。哨戒ヤグラから黒煙が噴き上がり、地面に着地したのは両手に兵士の生首を掴んだヘヴィレイン。背には「トクシュブタイ」のカタカナ。向かってくるキョート兵に、両手の生首を投げつける。KABOOM!「「アバーッ!」」生首は惨たらしく爆発。口内にグレネードだ。18
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-09 23:59:18
「撃て!撃てーッ!」別方向から殺到するキョート兵は、アサルトライフルの引き金をほとんど引けぬうちに、次々に首を刎ねられて死んでゆく。血しぶきの中をジグザグに走る風がある。ロングシップによる信じがたい速度の連続イアイ攻撃だ。 19
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:06:15
BRATATATATATATA!斜め上から激しい銃撃。兵舎の屋根には四脚ロボニンジャ、モータードクロ雅改善だ。胸部が開き、ミニガンをせり出させたゼンメツ・アクション・モードである。「イヤーッ!」ヘヴィレインは連続側転で火線を回避。1秒後、飛来した矢がドクロ頭部に突き刺さった。20
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:10:21
「ピガガガッ」姿勢制御を行おうとするモータードクロ雅改善に、斜め上方から続けて飛来した第二第三の矢が突き刺さる。極めて強力なニンジャ動体視力とニンジャ視力を併せ持つ者であれば、飛来した矢の山なりの軌道から、信じ難い発射地点を知る事ができる筈だ。それは基地を遥か離れた東である。21
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:14:38
射手はネオサイタマ陣営の高所に膝をついて大弓を構えるニンジャ、ソリティアだ。次なる弓を淡々とつがえ、放つ。四つ目の矢でモータードクロ雅改善が爆発四散すると、更なる標的を求め、弓矢の角度をほんの僅かに傾ける。 22
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:20:22
その視界の端に一瞬、自陣営のニンジャが映る。イリテイションだ。彼女が両手をひろげて身をそらせると、包囲行動をとろうとしていたキョート兵が集団ヒステリーじみてフリークアウトし、同士討ちを始めた。彼女のもとへ向かっていくニンジャの姿をみとめると、ソリティアは矢を射た。23
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:24:38
しかしその矢は阻まれた。キョート側前線基地の東側の地面が前触れなしに数十メートル隆起したのだ。これはカブキコムのニンジャ、グレイヴディガーによるドトン・シールド・ジツである。隆起した泥土は数秒で砂塵に変わり、散った。 24
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:28:32
「獲物が巣穴から燻し出されて来たぞ」死体を踏み越え悠々と歩いてきたストーンコールドはヘヴィレインの肩を叩き、ドトン・シールドを遠く仰いだ。ヘヴィレインは地を蹴り、その方向めがけ走り出した。上空を旋回するヘリコプターに鉄球が突き刺さり、墜落せしめる。投擲者はアイアンクラッドだ。25
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:32:56
ストーンコールドはロングシップに指の動きで指示を出した。ロングシップが走り去ると、彼は前方から接近してきたカブキコムのニンジャにアイサツを繰り出した。「ドーモ。ストーンコールドです」「ドーモ。キリンギです」銃声の中で彼らは対峙した。 26
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:36:32
ストーンコールドはキリンギのカラテをフットワークから値踏みした。「そこそこ出来るな」彼は呟いた。キリンギは鼻を鳴らした。「死ね」ストーンコールドに向かってくるキリンギは十の残像を帯びている。小刻みに瞬発と停止を繰り返す独特のステップが生み出すブンシンだ。「イヤーッ!」27
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:41:06
一瞬でストーンコールドを間合いに捉えたキリンギの残像が本体のもとへ凝縮した。彼はショートフックを繰り出した。「イヤーッ!」「イヤーッ!」ストーンコールドの両手が霞んだ。圧縮された十度の打撃音が重なり、異様な音が響いた。二者の間の空気が歪み、地面に円形の亀裂が生じた。 28
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:44:39
ナムサン。これがキリンギのヒサツ・ワザ、バクメツケン。ブンシン・ジツを打撃に転用した極めて強力なカラテである。ストーンコールドの両掌から白い蒸気が立ち昇った。受けきったのだ。「イヤーッ!」だがキリンギは既に二度目のバクメツケンを打ちにいっている。「イヤーッ!」「グワーッ!?」29
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:46:18
二度目のバクメツケンはストーンコールドに届かなかった。ストーンコールドの右ローキックがキリンギの左脚を破壊していた。バオン!一瞬遅れて音が聞こえ、キリンギは崩れ落ちた。「イヤーッ!」水平チョップがキリンギの首を切断した。「サヨナラ!」キリンギは爆発四散した。 30
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:52:08
「嘘だ!キリンギ=サンがだと?」ストーンコールドは呻き声の主に向き直り、カラテを構え直した。「イヤーッ!」コンマ1秒後、背後斜め後方から襲い来た別のニンジャに、ストーンコールドは裏拳を叩き込んだ。「アバーッ!」アンブッシュ者は顔面を砕かれ、転がって悶絶した。 31
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:54:27
アンブッシュ者は両手両足に鋭利な刃を装着していた。この者の名はエイメンボ。「アバーッ!」もはやアイサツできぬ。ストーンコールドは正面の相手に踏み込む。「ドーモ。ストーンコールドです」「待ってくれ!ドーモ、カースシンガーです。お、おれは望んで戦っているわけではないんだ」 32
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 00:57:47
「そして望まぬ死を迎える。ナムサンポ」ストーンコールドは納得し、踏み込んだ。「ヤメロ!」カースシンガーが叫ぶ。「イヤーッ!」その顔面に拳が叩き込まれた。「アバーッ!非道!」カースシンガーの胴体が膨れ上がる。「非道!許せぬ!恨む!憎む!」カースシンガーの胴体が爆ぜた。KBAM!33
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 01:02:00
カースシンガーは破裂してこの世を去り、ストーンコールドに青緑の臓物を塗り付けていった。ストーンコールドの装束がシュウシュウと音を立てる。「ノロイ・ジツとは珍しい」彼は呟き、拳を開閉する。「ならばハンデ戦と行こう。来い」新たなニンジャを手招きした。「ドーモ。リンボです」 34
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 01:09:26
「大仰な名だ。それが首輪とは哀れだな」「その通りだ」リンボは悲しげに言った。「この世はジゴクとさして変わらんと思わんかね」「貴様にとってはそうだろうな」「ウフフ……ジゴクなんだよ」リンボの装束を覆うように、黒く脈打つ金属が出現した。それは煮えたぎる超自然の鎧だった。35
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 01:14:04
「打ってみろ」リンボはくぐもった声を発した(既にその顔は黒く煮える金属に覆われていた)。「俺を解放してくれ」「死によってか?」「なんでもいい」ストーンコールドは肩をすくめた。KRAASH!真っ直ぐに飛んできた鉄球がリンボの胸部に直撃した。「グワーッ!」 36
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 01:17:45
やや離れた兵舎の上、アイアンクラッドがモータードクロ雅改善の残骸を踏みにじり、次の鉄球を構える。ストーンコールドは怯んだリンボの鎧の隙間に指をねじ込み、引きはがす。「イヤーッ!」「グワーッ!」アイアンクラッドは鉄球を再投擲!「イヤーッ!」鉄球は黒い糸を引いて減速し、落下した。37
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 01:21:42
アイアンクラッドは訝しんだ。そして己の腕を見た。暗黒物質は腕を、胴体を伝い、足元、兵舎の壁を伝い、地面へ伸びている。それは仰向けにのたうちまわり痙攣する瀕死のエイメンボまで伸びていた。彼は眉根を寄せた。「アバーッ!サヨナラ!」エイメンボが爆発四散し、下から暗黒物質が溢れ出た。38
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 01:25:14
アイアンクラッドは動けない己を発見する。暗黒物質が己を捕えているのだ。彼はエイメンボの在ったところに隆起した黒い塊を見る。黒い塊がべしゃりと崩れた。中から黒髪のニンジャが現れた。黒髪のニンジャはアイアンクラッドに手をかざした。アイアンクラッドの体内に暗黒物質が流れ込んだ。39
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 01:29:09
「ア、ア、ア、ア」アイアンクラッドは押し潰されながら呻き声を漏らす。「イヤーッ!」「グワーッ!」ストーンコールドはリンボの鎧を剥がしたが、後方の異状を警戒し、更なる攻撃を断念した。リンボは後ずさると、新たな鎧を即座に生み出した。「死ねなかった」彼は呟いた。「ジゴクだ」 40
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-10 01:31:36
「お前、アタマおかしいのか?」黒髪のニンジャはストーンコールドの肩越し、リンボに呼びかけた。リンボはくぐもった笑い声で返した。黒髪のニンジャはチェシャ猫じみて笑い、ストーンコールドに向かって、おもむろにアイサツした。「ドーモ、ストーンコールド=サンだっけ?俺はデスドレインだ」41

「デスドレイン」ストーンコールドは呟いた。「キョートの禍よ」「ヘヘッ!ヘヘヘヘ!ヘヘヘヘヘ!」引き笑いをするデスドレインの黒髪が不穏に蠢き、波打った。「笑っちまうぜ……ご苦労なこったなァ!」「アバーッ!」アイアンクラッドが押し潰され、死んだ。「な?死んじまったぜ。次はお前?」42
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 22:21:18
「イヤーッ!」リンボがストーンコールドに踏み込んだ。ストーンコールドは己のカラテが彼の超自然鎧に容易に通じない事を理解している。迎え撃つ代わりに、彼は後ろへ跳んだ。「イヤーッ!」その判断は正解だ。跳躍のコンマ数秒後、ストーンコールドの居た地面が裂け、黒い間欠泉が噴出した。 43

「イヤッ!イヤーッ!」跳びながらストーンコールドは空中回し蹴りを繰り返した。黒い間欠泉は意志を持ち、鎌首をもたげてストーンコールドに喰らいつこうとしたからだ。彼のカラテは極めて強力であり、暗黒物質の抱擁を弾き、拒絶した。「イヤーッ!」彼は回転しながら兵舎の屋根に着地した。44
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 22:28:50
「アア?」デスドレインは顔をしかめ、耳の穴に指を突っ込んだ。「嫌な事思い出しちまうなァ……言う事きかねェ奴か、テメェも?」ストーンコールドは油断なきカラテを構え、全方向からの暗黒物質攻撃に備える。リンボがデスドレインを見た。「俺、俺の事を殺してくれるか?デスドレイン=サン」45
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 22:34:25
デスドレインはリンボの付近の暗黒物質をわざわざ引っ込め、嘲った。「嫌だね」「何故」「その絶望ヅラが面白えからだ。それに味方を殺したら飼い主に叱られちまうだろ?俺はな、真人間に更生したンだぜ!なあイフリート=サン!」彼は周囲の地獄を振り仰いだ。「聴こえてるかァ?……まあいいや」46
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 22:40:07
ヒョウウ。音を立てて遥か東から死の矢が飛び来った。それは真っ直ぐにデスドレインの眉間をめがける。ソリティアがグレイヴディガーの生成する防壁の合間を縫って射た矢である。「オゴッ!」デスドレインは口を開き、暗黒物質を嘔吐。黒い粘液が空中に凝(こご)り、眼前で死の矢を止めた。47
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 22:44:33
「邪魔くせェ」デスドレインは目を細めた。「イヤーッ!」ストーンコールドが両手同時のスリケンを投擲。デスドレインの眼前の暗黒物質が爆ぜ、盾めいて拡散、それらを止めた。「イヤーッ!」「グワーッ!」デスドレインは真横からの強烈な衝撃を受け、吹き飛ぶ。ストーンコールドの奇襲だ。速い。48
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 22:49:20
「ヘヘヘヘ、痛ッてえな!」デスドレインは土に手を突き、側転した。歪んだ首がミシミシと音を立てて正常な角度を取り戻し、見開いた目はヌバタマめいて黒一色に染まる。「イヤーッ!」そこへ追撃にかかったニンジャがある。ロングシップだ。「リニア・イアイド!」超電磁鞘がカタナを滑らせる! 49
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 22:53:02
「グワーッ!」デスドレインの脇腹が裂け、黒い血が迸った。「チィ」ロングシップは舌打ちした。浅い。彼は急角度でカタナを切り返し、二度目の斬撃を繰り出す。「イヤーッ!」「イヤーッ!」リニア・カタナを止めたのは、割って入ったリンボだ。煮えたぎる鉄がカタナを噛んだ。 50
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 22:56:10
「イヤーッ!」そしてロングシップを殴りつける。ロングシップはアイキドーめいてその手首を受け止めながら捻り、投げ飛ばした。「グワーッ!」一方、ストーンコールドは斬撃を受けて怯んだデスドレインにヤリめいたサイドキックを叩き込んだ。「イヤーッ!」「グワーッ!」51
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 23:00:52
ドブまみれの雑巾めいて地面を転がるデスドレインは、口や裂けた傷口から暗黒物質を溢れださせた。暗黒物質は彼を上空へ跳ね上げた。「アバーッ!ヘヘヘハハハハハハ!散々だぜ!」「インダストリ・カタナでも死ねぬ呪いと!無念!」リンボは彼に競うような感極まった叫びを上げながら跳ね起きる。52
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 23:05:27
「イヤーッ!」「グワーッ!」ストーンコールドの肘打ち、更に「イヤーッ!」「グワーッ!」ロングシップのサブ・カタナ・イアイを喰らい、リンボは鎧を剥がされながら兵舎に衝突。矢が飛び来り、胴体を壁に縫い付ける。「グワーッ!」「アーア」デスドレインは間欠泉の上からそれを見下ろした。53
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 23:10:45
ロングシップとストーンコールドが警戒する中、邪悪なニンジャは悠然と地に降下。二人のアマクダリ・ニンジャはカラテを構え直し、背中合わせに立つ。敵はデスドレインだけではなかった。「ドーモ。コンスティテューションです」「イルクラウドです」接近する新たなカブキコム戦士がアイサツした。54
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 23:15:10
「イリテイションです」第三のニンジャはカブキコムではなく、ストーンコールドの部下だ。「片付いたか」「こっちはね」イリテイションはクスクス笑った。「ヘヴィレイン=サンは頑張ってる……よ」遠くでグレイヴディガーの土壁が再び生成され、また崩れ、また生成される。邪魔をされているのだ。55
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 23:19:45
両軍のニンジャは互いに睨みあった。誰と示し合わせたでもなく、一瞬、静寂が戦場を支配した。「天使のお通りか」封じられたリンボが呟き、嗚咽した。……DOOOM!大地が鳴動し、轟音が東から届いた。DOOOM!DOOOOM!ストーンコールドは頷き、呟いた。「車両部隊の到着」56
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 23:26:31
『デスドレイン。援軍のマジックモンキーを送った。奴らにそこを任せろ。貴様は車両部隊を迎撃せよ』デスドレインの首輪が骨越しにイフリートのIRC通信音声を伝えた。「そうかい、そうかい」彼は身を沈めた。そして跳んだ。「イヤーッ!」「イヤーッ!」イリテイションが手をかざした。57
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 23:31:56
「クソが!」デスドレインは空中でバランスを崩す。彼の視界はひとときネガポジ反転し、手足が鉛めいた。だが彼は天高く黄金立方体の影を確かに感じていた。彼は不快なニューロン攻撃を振り払った。既にその方法を、自らのものとしていた。そして兵舎の屋根に着地。女を殺すには距離がある。58
ニンジャスレイヤー @ NJSLYR 2015-12-11 23:35:23
「イヤーッ!」デスドレインは再度跳んだ。頬を死の矢がかすめた。「ハハーッ!」跳びながら彼は笑った。前線基地を囲む金網が押し潰され、一番外側の建物群が、今まさに戦車の群れによって蹂躙されようとしていた。黒い液体を吐き出しながら、彼は再び屋根に着地、そしてまた跳んだ。もう、届く。59


 ニンジャスレイヤーは立ち上がり、手首に腕輪めいて嵌まったままの手錠の残骸を焼き切った。そしてカラテを構え、ザイバツの者達に対した。ガーランドは彼を睨んだ。(交渉の際を誤るバカではなかったか)ZANKZANKZANK……デミニンジャが隊列を組み、そして更に、名有りのニンジャ達が出現した。現れたザイバツ・ニンジャ、その数、四人! 

 最も上位らしき者は右腕を銀の炎に置き換えたニンジャである。「ドーモ。アガートラムです」そして仮面めいた奇怪なメンポをつけた者。「ヘラルドです」黒い長髪と赤い肌、ねじれた角の女。「ディアボリカです」虚ろな目のビッグニンジャ。「ネフィリムです」

 これに対し、シックスゲイツのニンジャ達はアイサツを返した。「ガーランドです」「ホローポイントです」「シガーカッターです」「デッドフレアです」「カバレットです」そして発端たる者。「ニンジャスレイヤーです」ヘラルドの殺気が瞬時に膨れ上がる。アガートラムは一瞥で制し、ソウカイヤに呼びかけた。「そいつを引き渡せ」

「聞き間違いか?」ホローポイントはせせら笑った。「ドーゾお願いします、と言ってドゲザだろうが。ここがどこだかわかってンのか」「既に貴様らはソウカイヤの領域を明確に犯している」ガーランドが言葉を継いだ。「我々に敬意を払わんのなら、否応なしにイクサを始める事になるが」「……」アガートラムはニンジャ達を見渡し、挑戦的に頷いた。「かかれ。邪魔者は消せ」

「AAAAAARGH!」体長10メートル超、ネフィリムの咆哮が放射状の風となって庭の木々を揺らし、瓦を数枚剥がして吹き飛ばした。エンガワを蹴り、シガーカッターは斜めに跳んだ。デミニンジャが雪崩をうつ。カバレットは庭へ飛び降り、指先、爪の下から糸をキラキラと輝かせた。

「グワーッ!」「グワーッ!」先陣のデミニンジャ達が首元や胸元から血を噴き出させ、身悶えして倒れた。微細なエメツ・ワイヤーによる切断だ。コワイ! カバレットは微笑みを残して跳躍し、デッドフレアと共に屋根上の敵を殺しにかかる。「ニンジャスレイヤー=サンッ!」ヘラルドが飛び掛かる!

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはヘラルドと拳を交わした。「この傷の屈辱を……!」「プラハか」ニンジャスレイヤーは敵意で迎え撃った。「イヤーッ!」ワン・インチ・カラテ!「ゴウオオオン!」ネフィリムは空中のシガーカッターを殴りつける。「イヤーッ!」サイバネニンジャは短刀を突き立て、二段跳躍!

「オオオオ!」ネフィリムは逆の手でシガーカッターを払いのけようとする。シガーカッターは空中で制動し、恐るべき長刀を鞘走らせた。長さ4フィート、人間の体格でイアイは不可能だが……肩甲骨ごとその腕がスライドし、何の不自由もなく、異様な斬撃を繰り出した。「イアイ!」SLASH!

「……!」ネフィリムはイアイを終えたシガーカッターの身体を掴んだが、そのまま崩れるように膝をつくと、頭が斜めにずれ、滑り落ちた。頭蓋切断面から脳が零れた。「……サヨナラ!」巨体が爆発四散! 庭に着地したシガーカッターに対峙するのはディアボリカ。「来ちゃった……。アンタ強そうね……?」

「みすみす獅子の巣に迷い込んだネズミども」シガーカッターはイアイを構えた。ディアボリカは唇を舐めた。「どうしてギルドの邪魔をするの? 敵なのね?」両手を広げると、彼女の左右にたちまち超自然のオニじみた戦士が出現した。「ヤッテオシマイ!」「AAAARGH!」

「イヤーッ!」デミニンジャを蹴散らしたガーランドが加勢し、アクマ奴隷と切り結んだ。ディアボリカは手を翳し、屋根上にも数体のアクマ奴隷を出現させた。赤く焼けた肌と黒い鋲打ちベルトで武装し、革覆面で顔を覆うオニどもだ!「ヤッテオシマイ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」

「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーはヘラルドの腹に拳を叩き込んだ。ヘラルドはこれに耐え、肩口にチョップを叩きつけた。「ヌウーッ!」「貴様を倒し……私は私を超える……!」「知った事か!」ニンジャスレイヤーの目が燃えた。

「イヤーッ!」「グワーッ!」ヤリめいたサイドキックがヘラルドを捉えた。ヘラルドは吹き飛び、受け身をとった。デミニンジャが一斉に押し寄せる! ニンジャスレイヤーは燃える腕を翳し、獣めいて抉り、引き裂き、殺す! そこへ向かってゆくアガートラムの眼前に……「イヤーッ!」デッドフレアが回転着地した!

 屋根上ではカバレットがアクマ奴隷を絡め取り、絞殺していた。既にデッドフレアはフリーだ。彼はジュドーの構えでアガートラムに対峙。黒いジュー・ウェアの袖は血で染まり、邪悪なファイアパターンを形成している。「……やるか。お前が一番やれそうだ」「……」アガートラムは目を細めた。

 彼は右手を握り開いた。肩から先が銀の炎だ。「イヤーッ!」デッドフレアは弾丸めいたタックルをかけ、下からすくい上げるようにアガートラムを掴んだ。地面に円形の亀裂が走った。アガートラムは天地逆さになり、叩きつけられた。……筈である。アガートラムはニンジャスレイヤーに向かってゆく。

「これは……」デッドフレアは振り返った。アガートラムは一瞥もしない。ただその銀の腕が眩しく不定形の輝きを放つばかり。デッドフレアの左肩が焼け焦げ、崩れた。「ハヤイ」庭の土に横向きになりながら、デッドフレアの右半身が呟いた。真っ二つだ。「サヨナラ!」爆発四散! ナムアミダブツ!

「アーララ……アガートラム=サンにキンボシを取られてしまう……」ディアボリカが嘲笑った。更に二体のアクマ奴隷が彼女の周囲に出現し、ガーランドとシガーカッターに向かってゆく。「ヤッテオシマイ……ヤッテオシマイ! アハハハ!」戦場を横断する。「テメェは厄介だな」ホローポイントが呼び止めた。

「そういう貴方は……そうね……どうなの?」ディアボリカが唇に指を当てた。彼女の左右にアクマ奴隷が出現する。「見ろ。きりがねえ。ふざけるんじゃねえ……」ホローポイントはブラブラと手を振ってほぐした。ディアボリカが手を振った。「ヤッテオシマイ!」「やらせねえよ」殺気が膨れ上がり、ホローポイントの身体から灰色の歪みが拡がった!

 ディアボリカは訝しんだ。ホローポイントに襲いかかるべきアクマ奴隷は居なかった。消失していた。否、そればかりか、デミニンジャたちも、アガートラムらザイバツニンジャも、ニンジャスレイヤーも、シックスゲイツのニンジャたちも、消失していた。ただ彼女の眼前のホローポイントを除いては。二者は灰色の裏路地に居た。

「呼んでみろよ。クソどもを」「……ヤッテオシマイ!」「姉ちゃん。そのツノ、本物なのか? 世界は広いよな」ホローポイントは二丁拳銃を構えた。「だがここは狭いぜ。クソみてえに、出口がねえぞ」足元には白骨が敷き詰められ、頭上の狭い空にはサメとマグロの魚群が渦を巻く。サップーケイ……。

「ヤッテオシマイ!」応じるアクマ奴隷は無い。絶たれているのだ。ディアボリカは舌打ちした。ホローポイントは引き金を引く。BLAM! BLAM! BLAM! BLAM! ディアボリカは側転し、走り、回り込む。ホローポイントは淡々と銃撃を続ける。BLAM! BLAM! BLAM! BLAM!

「アガートラム=サン!」ヘラルドは叫んだ。「奴は私が……! クウッ!」「スッゾ!」「スッゾー!」そこへクローンヤクザが殺到! アガートラムはかえりみず、敵に向かってゆく。デミニンジャの残骸の中に立つニンジャスレイヤーを前に、彼は右手を決然と振った。水銀めいた炎の飛沫が散り、土を焦がした。

「スッゾコラー!」横からクローンヤクザが襲い来る! アガートラムは消えた。否! その後ろだ!「アバーッ!」銀色に焼け焦げた傷口から鮮血を噴き上げて悶え苦しむクローンヤクザ達の陰を経由し、手練れのザイバツ・ニンジャはニンジャスレイヤーの死角から襲い掛かった!「イヤーッ!」

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは己のニンジャ第六感を頼りに瞬間的に身を守った。アガートラムのキドニー・ブロウは驚異的な速度でニンジャスレイヤーのもとへ至る。ブレーサーが火を噴いた。銀の炎だ。アガートラムの片腕は異様である!

「ヌウーッ!」ニンジャスレイヤーの腕をたちまち黒炎が走り、銀の火を洗った。(((なんと……ヌアダ・ニンジャか……否……!))) ナラクが唸った。(((此奴のソウルはヌアダではない!)))「イヤーッ!」「イヤーッ!」(((此奴の腕はいわばヌアダの遺物そのものよ! ヌアダめ、此奴に腕を奪われたか! なんとブザマな!)))

「イヤーッ!」「イヤーッ!」(ニンジャに別のニンジャの力……)マスラダは当然、とある可能性を考える。(だが、サツガイではない)(((然り))) ナラクは答えた。(((サツガイの手管とは無関係也。だが、要は殺せば同じだ! 仕留めよ!)))「イヤーッ!」「イヤーッ!」

 赤黒と銀の炎が激しい飛沫を上げ、食らい合った。周囲のクローンヤクザがあおりをくって焼け焦げ、あるいは高価な松の木が燃えながら倒れ、石灯籠が砕けた。そしてシックスゲイツとザイバツ勢力のイクサは今や、ラオモト邸の屋根と庭で縦横に繰り広げられていた。

「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはアガートラムの拳を殴り返した。(((注意せよマスラダ。忌々しいが、此奴がいかなるジツを用いるか、この状態では判断できぬ!))) ニンジャスレイヤーは押し負ける!右腕の圧力、恐るべし!

「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」BLAM! BLAM! BLAM! 銃撃を行うクローンヤクザがほとんどその役に立てぬまま倒れてゆく。ヘラルドである。「邪魔だ! 雑魚ども!」その罵りには、己より上位のニンジャであるアガートラムにホシを譲らねばならぬやり場のない苛立ちもあったろう。

 アガートラムは神秘的なオヒガンの冒険のおりにギルドに加わったニンジャであり、ヘラルドよりもよほどカラテが強い。緊迫したこの状況下で下手に加勢を試みれば、彼のカラテを乱してしまうだろう。今回のニンジャスレイヤー拉致ミッションを成功させる為、もはやヘラルドの出番は無きに等しい。

 KRAASH! 蹴り飛ばしたクローンヤクザがショウジ戸を破り、「アーレー!」邸内のオイラン達が散り散りに廊下を逃げ去ってゆく。「イヤーッ!」怒りに任せ、ヘラルドはオイラン達めがけ、殺戮のスリケンを投擲した。「イヤーッ!」クナイウィップが稲妻めいて割って入り、オイランを守った。

「よせ。モッタイナイ真似は」ガーランドがエンガワに跳び上がり、クナイウィップを構えた。「お前が何者かはさして知らんが、見たところ、お前ごときでは到底世話になれんオイランだ」「き、貴様ーッ!」ヘラルドは激昂した。手近のデミニンジャ達と共に、クローンヤクザを殺しながら向かってゆく!

「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」邸内地下のヤクザピットからクローンヤクザの増援が階段を駆け上がり、彼らを迎え撃った。「ラオモト=サン」広間、ネヴァーモアはオヤブンを見る。大丈夫かと尋ねはしない。シツレイだからだ。「問題なかろう」チバは彼とテンプテイションを見て言った。

「イヤーッ!」デミニンジャ数体が先陣を切って飛び込むと、ネヴァーモアは数歩でワン・インチ距離へ移動、強烈な連続パンチで次々に顔面を破壊した。テンプテイションは髪のカンザシを抜き、息を吹きかけた。カンザシは隠し機構で二倍に伸び、特異なニンジャレイピアとなった。

「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」剛と柔、対照的な二人の側近ニンジャは中央のチバにザイバツの勢力を決して近寄せず、激しく戦闘した。デミニンジャは卑近ながらニンジャであり、個体個体の戦闘力はクローンヤクザに勝る。チバが戯れに相手をするには危険であった。

「全く、もとはと言えばニンジャスレイヤーだ。ふざけた厄介者だ!」チバは屋根上のカバレットにIRCをコールした。「敵戦力の規模を俯瞰しろ」「ンンン」カバレットはデミニンジャを絞殺しながら答える。「転送されて来る連中……全体の規模は不明ながら、新たなニンジャの追加は無さそう」

「オオオン!」アクマ奴隷が瓦を砕きながら向かってくる。カバレットは爪の先からエメツ・ワイヤーを放ち、釘付けにした。「兵隊めいたニンジャどもと、それを率いる何人か……それから、ジゴクのオニのような奴ら」「アバーッ!」アクマ奴隷を絞り殺す。「オニ使いはホローポイントが道連れに」

 ホローポイントのキリングフィールド・ジツ……入るのは二人、出るのは一人だ。「ホローポイントはああ見えて無駄な綱渡りをせん男だ」チバは案じない。「デッドフレアが死んだようだな」「アガートラムとかいうニンジャに倒されましたわ」「惜しい奴を。次のシックスゲイツを定めねばならん」

「イヤーッ!」「グワーッ!」ネヴァーモアは進入ペースを上回る速度でデミニンジャを殺し続けた。「道を拓け!」ラオモトが命じた。「イヤーッ!」「グワーッ!」殺戮の血車めいて、ネヴァーモアはチバを先導する。イクサを見極めるべく、チバはエンガワに接する部屋へ動いた。

 チバはサンスイを見渡した。累々たるクローンヤクザの死体。一方、デミニンジャは死ねばやがて非現実的なありさまで溶けて消える。イクサの中心はニンジャスレイヤーだった。激しくぶつかり合う相手は、銀の炎を腕とするニンジャ……アガートラム……デッドフレアを殺したザイバツの戦士。

 デミニンジャは彼ら二人を囲み、ストリートファイト・リングめいた様相を庭に作り出していた。ガーランドは仮面のザイバツ・ニンジャ……ヘラルドと渡り合い、シガーカッターは一人、また一人と、体格に秀でたジゴクのオニめいた者どもをイアイで斬り捨ててゆく。イクサの趨勢は定まりつつあるか。

「屋根上は綺麗になりましてよ」カバレットが芝居がかって言った。「場所が悪かったと言うほか無い……」「当然だ」ラオモトは鼻を鳴らした。「拷問して詳細を吐かせたいが……フン……この様子ではな」チバは先程ヴァニティから、敵がウキハシ・ポータルめいて消失したと報告を受けている。

 虚空より現れ、再び消える。亡霊じみた目撃報告が過去にも残されている可能性はあろう。そして特に事情を知るであろう者は……ニンジャスレイヤーだ。ラオモトは目を細めた。否応なく、あの者の要求に応じる事が合理的な結論となりつつある。「ふざけた奴だ!」ラオモトは葉巻を咥えた。

……「イヤーッ!」「ヌウーッ!」ガーランドのクナイウィップがヘラルドの左腕に巻き付き、その逆棘で苛んだ。もはやデミニンジャの増援は無く、今回の拉致ミッションにおけるキョート城側の増援リソースが尽きたと見てよかろう。「イヤーッ!」ヘラルドは右手でスリケンを投擲する。

「イヤーッ!」ガーランドはスリケンを指先でつまんで止め、投げ返した。「イヤーッ!」ヘラルドは左腕を封じられたまま、前傾姿勢でスリケンを潜り、突進した。「邪魔だ、貴様! イヤーッ!」「イヤーッ!」ガーランドがチョップを受け止める!「目的を言え……ザイバツ……!」「邪魔をするな!」

「イヤーッ!」「イヤーッ!」そしてアガートラムは移り行く周囲の状況を淡々と睨みながら、標的たるニンジャスレイヤーに繰り返し攻撃を加えた。実際、油断ならぬ標的だ。ヘラルドは彼との戦闘経験がありながら、この者をまだ過小評価している。底知れぬ不気味な力をアガートラムは感じている。

 それは即ち、あるじダークニンジャが求める邪悪なカラテの源。ヤマト・ニンジャの神話武器「ヤリ・オブ・ザ・ハント」の穂先を呑み、なおも生きながらえ、ニンジャの命を無限に求める邪悪なるナラク・ニンジャの証である。この者は正真正銘のニンジャスレイヤーであり……獲得すべきレリックだ!

「イヤーッ!」アガートラムは隙をつき、拳を繰り出す! ヌアダ・ニンジャの右腕がニンジャスレイヤーのメンポを捉えた!「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」さらに左チョップが脇腹を! だが倒れぬ! ニンジャスレイヤーはメンポの隙間から血反吐めいて黒炎を吐き、身を軋ませて耐えるのだ!

「こ奴……!」アガートラムは目を見開いた。ニンジャスレイヤーもまた、血走った眼を開いた。黒目も白目も見えぬ、灼熱の眼光である。「AAAARGH!」「グワーッ!」アガートラムは繰り出された鉤手を受け、よろめいた。「イヤーッ!」「グワーッ!」逆の手が襲い来た。

 アガートラムはキリモミ回転してサンスイを転がり、起き上がった。デミニンジャ達が素早く移動し、シックスゲイツ達との間に壁を作る。アガートラムは唾を飲み、赤黒の怪物を見る。勝てるか? 否、勝たねばならぬ。あるじを呼ぶ事はできない。ガルガンチュアのイクサでの現世出現が尾を引いている。

「かかれ!」エンガワ方向で声がした。デミニンジャがどよめき、イクサの音が倍化した。ソウカイ・シンジケートの主が包囲への攻撃指示を下したのだ。ヘラルドはガーランドと戦闘を継続中。よく凌いでいるが、敵のカラテが上だ。勝たねばならぬ……勝てるか? 勝てる。手段がある。ヌアダの腕が。

 ニンジャスレイヤーは震えながら一歩一歩近づいて来る。灼熱の目を見開き、チャントめいて呟いている。「ナラク……無駄だ……おれは……渡さない」アガートラムが見守るなか、ニンジャスレイヤーの左目は徐々に窄まり、黒目を、焦点を取り戻した。燃えながら、正常な目でアガートラムを見据えた。

 二者の周囲の世界が吹き飛び、カラテの暗黒がひろがった。ニンジャスレイヤーはアガートラムに向かってゆく。(((マスラダ……!))) ナラクが呻いた。「しつこいぞ……!」ニンジャスレイヤーはローカルコトダマ空間を蹂躙する憎悪の濁流にチョップを突き刺し、流されず、耐えていた。

 この短期間のうちに、幾度も、幾度も、ナラク・ニンジャは意志の支配を試みてきた。ウキヨポリス。デジ・プラーグ。先ほどのニーズヘグ。サツガイのニンジャとのイクサにおいて、マスラダは鋭利な憎悪でナラクの支配を撥ねつけてきた。だが、サツガイと関わりのないニンジャではもたなかった。

 それでもマスラダは……ローカルコトダマの孤独なニューロンの中で、それでも徐々に学び、理解し、克服しようとつとめいた。己自身の力で復讐を果たすために。濁流に突き刺したチョップを引き抜き、燃える手綱を掴み取る。覚えのない記憶の残滓。老いて威厳あるニンジャの姿が閃く。

 それはナラクの苦痛と憤怒と敗北の記憶に紐づいたビジョンだった。老いたニンジャは厳しく、だが気づかわしい眼差しでニンジャスレイヤーを見た。声は聞こえなかったが、口の動きでその言葉はわかった。ニンジャスレイヤーは頷いた。映像は吹き飛び、黒と橙のニンジャの背中の記憶を残して消えた。

「イヤーッ!」アガートラムに拳が届いていた! 世界が戻って来た! 何秒もつ? このイクサは後どれくらい続けられる?「グワーッ!」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは攻撃を畳みかけた。半身になり、前脚に重心をかけ、地面につま先をめり込ませ……右腕を突き出す! ポン・パンチ!

「グワーッ!」アガートラムはよろめき、血を吐き、後退した。「ゴボッ!」「イヤーッ!」デミ・ニンジャ達がすかさず割って入る! ニンジャスレイヤーは次々に打ち倒す!「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」

 だがアガートラムには充分な時間だった。彼は唱える。「ヌアダ・ニンジャよ!」そして右腕を突き出した。突き出した時には、もはや右腕はなかった。彼とニンジャスレイヤーとの間に……中空に、銀色の太陽めいた球体が浮かんでいた。それは右腕の炎が姿を変えたものだと一瞬でわかった。凝縮された破壊エネルギーは、拳大にまで圧縮された。

 邸内のニンジャ全てが、その異変を察知した。「オヤブン!」ネヴァーモアが盾になった。そのときニンジャスレイヤーは既に走っていた。アガートラムと直接対峙していた彼がもっとも早く動いていた。銀色の太陽が爆発するまでに、アガートラムの喉笛をチョップで貫く事ができる。そうすれば……「イヤーッ!」しかし彼はアガートラムを無視し、超高速で連続側転した。状況判断である!

 ニンジャ達が一斉に伏せ、身を守る中、彼は側転しながら向かった……エンガワ方向へ! チバを守るネヴァーモアの、さらに前へ!「ナラク!」ニンジャスレイヤーは叫び、クロス腕で防御姿勢を取った。圧縮されていた力が超自然の咆哮とともに膨れ上がり、銀の巨人の輪郭を形成! そして、破裂した! KA-BOOOOOOM!

 世界が白黒反転した。ニンジャスレイヤーは熱エネルギーと衝撃波によって後ろに吹き飛ばされた。ブレーサーは溶解したが、ナラクの炎がそれを補った。「グワーッ!」真後ろのネヴァーモアが叫び、背中を受け止めた。「ヌウ」チバが手を翳し、閃光に顔をしかめた。

 光が去ると、そこには焼き尽くされて荒れ果てたサンスイがひろがっていた。もはやパターゴルフも望めない。片腕のアガートラムは己のジツが望み通りの成果を挙げなかったことを素直に認めた。彼は空気中に散ったヌアダ・ニンジャの核を呼び戻し、左手で掴み取った。

 伏せ、あるいは陰に逃れて余波をしのいだシックスゲイツのニンジャ達が起き上がり、彼とヘラルドを取り囲む。帰還したホローポイントの姿もあった。酷く負傷しているが、まだ戦える。アガートラムは冷笑し、ヘラルドは絶望に歯噛みした。0と1のノイズが彼らの身体から立ち上り……消失した。

凉宫春R 发表于 2018-2-23 23:16

网文里凡人修仙传算是打斗描写非常详细的了

-- 来自 能搜索的 Stage1官方 iOS客户端

彼方的心 发表于 2018-2-23 23:45

Mika-S 发表于 2018-2-23 23:51

emmmm...境界线上的地平线?

-- 来自 能手机投票的 Stage1官方 Android客户端

海底铁锚 发表于 2018-2-24 00:09

提名神崎紫电的《黑色子弹》
小说中动作描写绝对是可以排的上号的,很有画面感。

蓝色偶像bobo 发表于 2018-2-24 00:14

海底铁锚 发表于 2018-2-24 00:09
提名神崎紫电的《黑色子弹》
小说中动作描写绝对是可以排的上号的,很有画面感。
...

给人推荐太监作品你什么心理

海鸟封 发表于 2018-2-24 00:22

魔预者督尼 发表于 2018-2-23 20:56
感觉《一世之尊》的前期有些桥段很有这个味道啊。

一世之尊走的还是龙蛇演义那一套,还不如拳镇山河

海底铁锚 发表于 2018-2-24 00:30

蓝色偶像bobo 发表于 2018-2-24 00:14
给人推荐太监作品你什么心理

小说写的真的不错但谁知道TM作者跑去炒股弃坑了
只能期待日本股市大跌乖乖回来写续篇。

海鸟封 发表于 2018-2-24 00:38

梦入神机最近一部点道为止有点入魔了,过于偏向实战,失去了原来的飘逸。吴陈比武的影响太大

吃货红毛 发表于 2018-2-24 00:41

挺喜欢《猎魔人》里的感觉

贝希摩斯 发表于 2018-2-24 00:45

終わりのクロニクル

孔涛罗 发表于 2018-2-24 00:53

我爹老虚打斗写的还行,虽然感觉也是受金古影响。要看原文不是看改编的动画啥的

-- 来自 能搜索的 Stage1官方 iOS客户端

MegreZ 发表于 2018-2-24 00:54

H小说那是 真·有声有色

发自我的iPhone via Saralin 1.9.8

我爱喵喵 发表于 2018-2-24 02:08

魔预者督尼 发表于 2018-2-23 21:50
我一开始还以为这是动画制作水平的问题,第一季结尾的决战我都看傻了,俩人互相硬吃技能,你一招我一招的 ...

我一开始看到第一季结尾那一战也感觉挺懵逼,后来仔细想想如果是个回合制网游,可不就是这么打的么,很少有回合制RPG能够躲避攻击的吧

死神狙击手 发表于 2018-2-24 02:38

我爱喵喵 发表于 2018-2-24 02:08
我一开始看到第一季结尾那一战也感觉挺懵逼,后来仔细想想如果是个回合制网游,可不就是这么打的么,很少 ...

MISS的又不少……

cowgp01 发表于 2018-2-24 13:28

罪人与龙共舞,世界观啊,猎奇啊,反转又反转到最后就是斗时髦的大旗斗智啊都不能吹,但是单看那战斗就值汇票价,刀剑略过喉咙的紧张感,威力大到不可思议被轰中打到dna都不剩下级别魔法的刺激,肢体横飞和内脏的凌厉,后面使徒篇随便一场都打上上百页的战斗可以让你无视世界观的不严谨和战力崩坏沉浸于那漫长又艰辛的超人大战

ac死或生 发表于 2018-2-24 14:29

发表于 2018-2-24 14:46

苍瞳少女里有一段ai多功能战车对ai武直的场面,载具战斗中没见过比那更精彩的了

—— 来自 GiONEE GN5001S, Android 5.1上的 S1Next-鹅版 v1.3.2.2

ZZKevin 发表于 2018-2-24 14:48

我为什么想到的是**的动作

—— 来自 HUAWEI MHA-TL00, Android 8.0.0上的 S1Next-鹅版 v1.3.2.1-fix-play

战死牌桌君莫咲 发表于 2018-2-24 15:24

发财就手 发表于 2018-2-23 21:54
可以看下鬼哭街小说

其实..你虚也是金庸的小粉丝

twit 发表于 2018-2-24 15:28

半价便当争夺战
页: [1] 2
查看完整版本: 话说小说类作品里动作场面描写最强的有哪些作品